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産後骨盤矯正が産後の体に役立つ理由
産後骨盤矯正と言う言葉を良く耳にしていますが本当に産後の体に産後骨盤矯正が役立つのかと思っている方も多いのではないでしょうか?
産後骨盤矯正は出産の際に骨盤の恥骨が離れて骨盤が開いたものを閉じたりするのに有効な施術方法です。
出産は命懸けでする訳でありますから体への負担も相当なものになります。その為出産後はお母さんの体のケアと言うのは必ず大事になります。そのケアの一つが産後の骨盤橋正になります。
今回はその産後の骨盤矯正が体に役立つ理由をお伝えしたいと思います。
ぜひ参考にしてください。
産後のお母さんの骨盤はどのような状態でしょうか?
1-1 産後の骨盤は広がってしまいます
妊娠から出産までの長い10ヶ月間、骨盤はゆっくり時間をかけて開いていきます。それは、赤ちゃんが産道をスムーズに通れるようにするために広げているのです。産後はリラキシンというホルモンが過剰に分泌されて骨盤周囲の靭帯を緩めるので骨盤が広がります。骨盤が広がると骨盤は歪んだりします。
1-2 産後の骨盤が広がることで体型にも変化が起きる
ゆっくり時間をかけて広がった骨盤は体型の変化も出てきます。
骨盤というのは上下、回旋、開閉といった感じで歪むのです。基本的に産後のお母さんに多いのは開いた骨盤が後ろに、倒れ気味になりお尻の筋肉が弱くなり見た目は四角いお尻になってしまうのです。本来はハート型のようなお尻が引き締まって見えるのです。
1-3 産後の骨盤が広がりすぎると内臓が落ちて、子宮が圧迫される
女性の骨盤の下の方は出産のために産道という大きな穴を作るために骨盤が広がっています。そして尿道、膣、肛門と3つの穴があります。そこには骨盤底筋という女性にとって重要な筋肉があります。
出産などで「いきむ」という行為で骨盤底筋にダメージを与えて筋肉のシートが緩んでしまいます。筋肉が緩んでしまうと膀胱、子宮、直腸などが落ちてきてしまいます。その結果骨盤の形が歪み、中の臓器の動きにも影響が出てきやすくなりホルモンバランスにも影響が出てくるのです。
骨盤底筋の重要性
2-1 骨盤底筋とは?
骨盤底筋とは、骨盤「Pelvis」=(たらい、水盤)底「Floor」筋肉群「Muscles」と言って深会陰横筋、尿道括約筋、肛門挙筋、尾骨筋と言う筋肉から構成されているものです。
2-2 骨盤底筋の役割
骨盤内の臓器(膀胱、子宮、直腸、尿道)などをハンモック状に張った骨盤底筋と言う筋肉で落ちないように守っています。
骨盤底筋が収縮した時には、尿、便などを漏れないようにしている仕組みになっています。だから骨盤底筋が弱っている産後では咳、くしゃみなどでおきる腹圧性尿失禁やトイレを急にしたくなったけど間に合わない切迫性尿失禁などの「尿漏れ」という状態になります。
2-3 骨盤底筋のダメージが大きいとどうなる?
骨盤底筋がダメージを受けやすいのは、出産、腹圧、肥満、重いものを持ち上げる、長時間の出産、常時便秘など「いきむ」という行為が多いとダメージが大きくなります。
そうすると骨盤臓器脱(性器脱)膀胱脱、直腸脱、尿道脱、子宮脱、子宮下垂、と言う臓器が外に出てしまう状態にもなる方もいます。
出産を経験された女性の半数ぐらいは骨盤臓器脱を生じていると言われているぐらいに多い病気です。この骨盤臓器脱というのは、臓器自体が問題を起こしているわけではありませんので、命に大きく関わるわけではないですが、生活に大きく関わってくるため、生活の質(Quality of life)を下げることになります。
骨盤臓器脱の症状は無症状のことが多くわかりにくいことが多いのですが、「何かの上に座っている」などと訴える方も多いみたいです。その場合は病院で超音波の検査を受けることをおすすめします。
恥ずかしいからという羞恥心などで受診を拒む方もいますが、そのような考えは捨てて一度受診をすることをおすすめします。
2-4 骨盤底筋はホルモンバランスにも関係している
骨盤底筋と言う筋肉がホルモンバランスにも関係していると不思議に思う方もいていると思うのですが、筋肉が緩むと骨盤の形そのものも歪みの原因になります。
骨盤というのは、臓器のたらい(受け皿)みたいなものなので、その受け皿が歪んでしまうと中の臓器の位置関係にも大きく影響も出てきます。位置関係が悪くなると、中の恒常性が保てなくなりホルモンバランスにも影響が出てくるというわけです。
2-5 骨盤底筋は月経血コントロールにも影響している。
骨盤底筋は縮んだり、緩んだりして月経血の排出をコントロールしています。骨盤底筋の動きが悪いと我慢できずに外にすぐに出てしまいます。
現代社会は日常での生活が大変便利になったので、骨盤底筋を使う機会が大変減っています。そのために骨盤底筋がいかに重要か理解して普段の生活を送ることをおすすめします。
欧米諸国では骨盤底筋ケアにかかる費用が、保険適用になっている国もあるぐらいです。それぐらい重要ということなのです。
骨盤底筋を良くするケーゲル体操で産後の骨盤矯正の効果を上げよう
3-1 ケーゲル体操とは
ケーゲル体操はアメリカの医師のケーゲル医師によってできた、女性に向けた体操になります。
3-2 ケーゲル体操のやり方
(仰向け)
リラックスして上向き(仰向け)で膝を立てた状態で足を肩幅に開く。
全身の力を抜いて、息を大きく吸いながら膣、肛門をお腹の方に吸い込むようなイメージで5秒間引き閉めて力を抜く。
膣や肛門をお腹に引き上げるイメージで速く締めたり、緩めたりを何度か繰り返す。
(立位)
リラックスした状態で肩幅に立った状態で膣と肛門をお腹の方に吸い込む状態で5秒止める。
立った状態で膣や肛門をお腹に引き上げるイメージで速く締めたり、緩めたりを何度か繰り返す。
(座る)
イスに座った状態でも肩幅に足を広げて、膣や肛門をお腹の方に吸い込むイメージで5秒間引き締めて力を抜く。
イスに座った状態でも肩幅に足を広げて膣や肛門をお腹に引き上げるイメージで速く締めたり、緩めたりを何度か繰り返す。
まとめ
産後骨盤矯正が産後の体に役立つ理由は、お母さんは赤ちゃんの通り道を作るために骨盤を広げるので、元の状態に近づけるために産後骨盤矯正がとても有効な施術方法ということです。
もう一つは、出産の際にダメージを受けた骨盤底筋を良くすることで骨盤内の臓器の状態を良くして、産後骨盤矯正の効率にも繋がるということです。